山本美芽の音楽ライター日誌

アーティストの取材執筆記録です。

スクェアの昔話を息子と

むかしのスクェアのアルバムを私から借りて息子が寝る前に聴いています。

ラッキーサマーレディ、リゾートときて、「すごく流行ったやつがあるんでしょ」というので「トゥルース」を今日は渡しました。

「学芸大の学園祭にね、軽音楽部のやっていたライブハウスに須藤さんと則竹さんと本田さんが、こっそりきたわけよ。須藤さんがサークルのOBだから、本田さんと則竹さんを連れてきてくれたのね。ふだん六本木ピットインとかだと立ち見でうしろのほうで全然よく見えなかったのが、かぶりつきで、もう目の前で聴いたわけ。めちゃくちゃびっくりしたよー。ほんとにうまくってねー。インプレッシブだったか、ヒューマンとかのころだったかなぁ」
「へぇ~」
「学芸大ってね、ミュージシャンが割と出てるんだよ」
「お母さんはその軽音には入らなかったの?」
「そうなのよ。授業でピアノ弾くだけで、忙しくて、サークルでジャズピアノまではやれなかったね。あと、授業にもちゃんと出てたからさ。軽音の人は授業行かないでずっとセッションしてる人もいたみたい」
とこんな昔のささやかな自慢話を面白そうに聞いてくれる息子です。

レ・フレール「音楽のたまて箱」初台オペラシティ

レ・フレールを聴きにオペラシティへ。

見上げる高い高い天井の美しいタケミツメモリアルホール。ピアノソロを聴くなら断然音がいいお気に入りのホール。
ピアノはもちろんベーゼンドルファー。

アーティストはツアーを回って研ぎ澄まされた状態の最終日。

豪雨災害のためのチャリティコンサート。
長年の勘で、これは絶対外せないと思って行きました。

 

 

いきなり「空へ」

えっ⁈


昨日までのツアーとガラッとセットリスト変わり、しかも完璧。
恐れ入りました。
いつ練習してるんでしょうか。

 

「ザ・ギャンブラー」

ふたりの右手でユニゾンにしびれる!!!

「サマーナイト」

先日モーションブルーで兄、守也さんの一人バージョン聴きました。グルーヴとメロディが迫ってきます。これも好きな曲だから嬉しい。

 


ツアーの疲れなんて微塵も感じさせないどころか、鬼気迫る底力を感じました。

 

ソロも2曲ずつ。

聴きごたえありました。

 

圭土さんの「恋文」しっとりと。

守也さんの「小さき花の詩」、あまりに美しくて。

「フォトアルバム」、大ホールで聴くと、いっそう深くて、力強い。

 

チャリティコンサートということもあり、「祈り」を感じる音。

「For Kids」大好きなので、聴けて嬉しかった。

クラブイクスピアリ、いつもにも増してメロディが沁みて、、アナ雪が入ってました。
手拍子もたくさんして、たくさん盛り上がって、、、手が痛くなりました。笑

 

アンコールでは

「キャトルマンのテーマ」の二人羽織弾き、びっくり。

そうそう、Boogie Back to YOKOSUKA 守也さんの背面弾き、たぶん

初めて見ました(汗)驚いた。

 

アンコールは

どちらも元気に盛り上がる曲ですが、

私には、この日なんだか泣けました。

辛いときもあるけど頑張ろうよ、と語りかけてくる音。


胸がいっぱいになりました。f:id:mimeyama:20180910215328j:imagef:id:mimeyama:20180910215334j:image

普段はホールの中は撮影禁止なのですが、

今日は演奏中のみ禁止ということで

撮りました。タケミツメモリアル、いつも息をのむほど綺麗。

 

長年、素晴らしいミュージシャンを間近に見ていると

普通ならもう気力体力スタミナ集中力、限界では?

と思うのに、いつも以上にどんどん研ぎ澄まされ冴えていく、

いつもとは違う次元に届いている、

そんな現場にときどき遭遇します。

今日も多分それ。

 

 

 

 

増崎 小野塚 サタデーセッション 目黒ブルースアレイ

増崎、小野塚サタデーセッションを聴きに
目黒のブルースアレイに。

久しぶりのブルースアレイ。
ここで飲みながら演奏聴いてると本当に落ちつきます。

ディメンションで演奏している5人のうち
サックス勝田さん抜きの4人。
この4人の音もどうしても聞きたかった。

ブルースっぽいナンバーから始まり、キーボード小野塚さんのオリジナルは美しく、または70年代テイストがたまらなく、
ギターf:id:mimeyama:20180917131203j:image
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f:id:mimeyama:20180917131159j:image増崎さんのソロの曲はストーリー性があってセッションと言いつつ、もはやバンドサウンド
カッコいい!!!
アルコールが進む!!!

小野塚さんのしっとりした曲で泣かないで我慢したら
増崎さんがギターサミットで演奏したという
「サマー」が 、ロックで、
カッコ良くて泣けて
増崎さんのソロの曲がまた構築系!!! 「すごいっ」と酔いが覚めて則竹さんを観察。シンプルなパターンからシンバルやキックのひとつひとつが異様に素敵で。
アンコールに、あれはサンバなのか何かいまいち自信がありませんが、南米方面の16ビートで盛り上がって気合いれて手拍子したら

ぐったり。
なんかスッキリ。

夏休み明け1週間ぐったりしてたけど
充電完了です。
音楽で元気になれる。

初演の曲や知らない曲がいっぱいで
ハラハラしてるうちにまとまって引き込まれていく
そんな時間を共有できるから
セッションが好き。

ザ・ピアニスト2日目 初台オペラシティ

息子を連れてザ・ピアニストの公演へ。

 

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昨日とほとんどセットリストは同じだけど
緊張感がとれてテンション高め。

座った席は今日は真ん中へんなので
かぶりつき爆音で入ってきた昨日より
ホール全体に広がるピアノの響きがよく聞こえる。
ライブって面白い。

明日のみなとみらいは行かないんですが
やっぱり、チケットとれば良かったな。

以下息子コメント。

ファジルサイさんはよくわからなかったけどうまそうな感じはした。
辻井さんはなんで見えないのに完璧なの?
レフレールはなんであんなに速く弾けるの?
手拍子し過ぎて手が痛くなったよ。

 

長丁場でしたが大丈夫でした。
レフレールのBoogie Back to Yokosuka の見せ場
6連符掛け合いの前に
よそ見していた息子の頭を「見て!!!」
と前に向けて、間に合ってよかった。

追っかけるほど気づくことがある。f:id:mimeyama:20180830203223j:image

ザ・ピアニスト初日 東京オペラシティ

無事行ってきました。ザ・ピアニスト初日。


スーパーハイクオリティな音を食べ放題のように大量摂取してお腹いっぱいです。

 

次から次へとすごかった、、、


初日だからネタバレになるし書けない、、、なんて久しぶりです。
ファジルサイの深みと憂いのある世界
辻井さんの信じられないくらい美しい音と躍動感
レフレールは、曲の中に引っ張りこむ引力がすごい。
明日も行きます。

 

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きょうはレフレールのステージは40分ぐらい。

コンパクトな分、全曲の密度が濃く、感じられました。完成度も素晴らしい。

レフレールの曲はピアノと会場によって音が毎回すごく違います。アレンジは同じなのに。今日はベーゼンがどっしりと温かい音。前の方に座ったからか、包み込まれるような響き。

前回聴いたライブが守也さんのソロライブで、

後半ずっと手がちぎれそうになるまで手拍子してくたびれて燃え尽きて帰った記憶がまだ残ってる。

ワガママをあえて書いておくと、

あと30分ぐらい手拍子しながら聞きたかったな。そういう趣旨のコンサートではないのはわかっています。

体質になってしまっているのかしら。

 

そこを含めても、辻井さんファジルサイさんのものすごい演奏に、追っかけてるレフレールも最高な感じで聴けたから大満足ですけどね。

 

 

 

 

10万人ライブの思い出

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息子とお台場「船の科学館」へ行きました。
夏にここ、来たことある。

1986年8月3日のアルフィーの10万人コンサート
「Tokyo Bay Area」
高校1年生の私は
確か、おひとりさまだったかな、、
豊洲からバスに30分揺られて

クラシックのホールしか行ったことなかったのに

いきなり野外
いきなり10万人
ステージは遥か彼方
木更津まで届く爆音

大合唱してウルウルしたなぁ。

13号埋め立て地、
いまはお台場。

斎藤守也 真夏の夜会 モーションブルー横浜

レフレール兄の斎藤守也さん、なかなかないライブハウスでのソロ公演。

ものすごい練習して曲を作って準備されたんだろうなと想像していましたが、想像以上のクオリティで

圧倒されました。

セットリスト、メモったので、書いて大丈夫かな。

 

ALONE (モノローグ)

アルバムとはやや違う、左手派手めバージョン。

サマーナイト(ピアノインフィニティ)

水〜FLOW(モノローグ)

悪夢〜OROSHI(モノローグ)

 

ムッシュグレコ(キャトル) 

連弾曲のソロバージョン。両手トレモロの箇所はオクターブのトレモロでやってました。エキゾチックなギリシャの雰囲気たっぷり。

PHOTO ALBUM (モノローグ)

改めて、、、スケール大きいんだなぁ。

 

2nd set

 

ますます調子が出て素晴らしい演奏が続きます。

 

海へ行こう (ピアノインフィニティ)

メロディの歌い方、沁みました。

いつかの空(新曲)

じわじわと世界が広がって、いろんな感情が渦巻く。

LITTLE LIFE(モノローグ)

完璧に美しい。

カッコいいメドレー

〜ほたるこい(インスタバージョンからCHASEのパターンに) ぶんぶんぶん〜かえるの合唱〜ちょうちょう〜メリーさんの羊〜めだかの学校

マイナーアレンジでしたが最後はメジャーで終わってました。マイナーのアップテンポばかり、圧倒的カッコよさ。

 

やぼてんブルース(新曲)

ゆるく、2小節に1回、うん、パン、パン、うん

と手拍子する、けだるくリラックスした感じの曲。

 

GYRO  (モノローグ)

CHASE(モノローグ)

この流れはアルバムと同じ。GYRO 、緊張感がじわじわ高まっていく感じが秀逸。CHASE はアドリブが聞いていてどこまでいっちゃうのかと思いました。モノローグの曲は譜面が出ているのでだいたい音符は頭に入ってますが、それをなぞるのではない生き物のような演奏ばかり。完成度が高いとかそういう次元を超えていました。

 

Eagle〜風(アップテンポな、カッコいいバージョン)〜宝探し〜大風車輪

 

この辺からレフレールの難曲をソロで、めちゃくちゃパワフルな演奏。大風車輪以降は聴いてる私もクラッシュシンバルで一緒に4つ打ちしたい感じで手拍子。

DD Rock

大空

On y va!

Boogie Back to Yokosuka

もはや限界なくらい全力で弾き続けてこの曲!?

ソロでも音圧すごい。バッチリ決まっていました。さすが!

 

終演、10時を回っていましたが、たぶんあと30分ぐらい弾いていそう。完全燃焼した感じの熱いライブ。

アルコール飲みながらしみじみする時間もありましたが、ガンガン盛り上がった感が強かったかな。

 

この湿気の多い時期に、ヤマハのフルコンが惚れ惚れするほど豊かに鳴ってました。

 

私もうちのピアノ、もっともっと自由に、たっぷりと、

鳴らしてあげたくなりました。f:id:mimeyama:20180816235609j:image

レフレールのときよりも、とにかく自由に即興的なインスピレーションが爆発していた気がします。