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山本美芽のフュージョン・ダイアリー

音楽ライター山本美芽によるジャズとフュージョンについての取材日記です。

曲の持ち寄りvsスタジオでみんなで作る方式

6年ぐらい前でしょうか、雑誌「アドリブ」の取材で、マルチキーボーディスとの安部潤さんにインタビューさせていただきました。ソロアルアルバムをリリースされた時です。楽曲も演奏もセンスも、クオリティの高さは驚きのレベル。すごい才能だなー、作風は違うけれど、ディメンションの小野塚晃さんみたいなバンドの頭脳になれる人だなと思いました。その後もずっと活動を続けていらっしゃいましたが、最近、ソロじゃなくて、4人組のインストバンド「プリミティブ・クール」で活動されているんですね。

ジャズライフのインタビューを読んで「面白いな」と思ったのが、曲は持ち寄りでなくて、スタジオでみんなで作っていて、誰かが作曲というのではなくて、全員で作曲しているのだとか。

日本のフュージョン・バンドの歴史を見てみると、スクェアがアルバムを作るときは、持ち寄りでオーディション、選曲会議のうえ、プロデューサーが選ぶ方式が基本。ときどき共作とかもありますが、だいたい二人程度によるものです。

カシオペアは、スクェアほど厳密にスタイルが決まっていないけれど、リーダーの野呂さんがまず中心になる曲を作ってくる。メンバーみんなで作った曲「HALLE」というのもありますが、基本は、作曲者は誰、というふうにわかれているものが多い。

ところがディメンションは、スタジオに入って3人であーでもないこーでもないと、試行錯誤しながら曲を作るんですよね。サックスの勝田さんがメロディを歌って、小野塚さんがそれにコードをつけるとか、そういう話はライブでもよく聞きます。

TRIXは、カシオペア的な作り方をしていて、リーダーの熊谷さんの曲がやはり中心的なカラーを出しています。作曲者は誰だれ、とクレジットされているものが多いです

で、プリミティブ・クールは、ディメンション方式のようなんです。

ここに私は注目しています。ディメンションのサウンドってとにかくアレンジというか全体的な流れ、雰囲気がクールでカッコよくて、しかも楽器プレイヤー的にも面白い要素がいっぱい入っていて、プリミティブ・クールも、なんかそういうところがとても似ているように思いました。このカッコよさとか雰囲気というのは、スタジオでわいわい曲を作る方法と何か関係があるんじゃないかと思うんですが。増崎さんと安部さんで対談でもしてもらえば、そのへんがハッキリしそう。案外「関係ないですね、そういうのは」とか否定されそうな気もしますが(爆)。

話は飛びますが、プリミティブ・クールのアルバムにディメンションの増崎さんがゲストとしてギターで参加していて、なんだかそのギターの音がすごく気になってしょうがないのです。

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Primitive Cool

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