山本美芽の音楽ライター日誌

アーティストの取材執筆記録です。

ニッキ・パロット@丸の内コットンクラブ 2012年10月30日

以前ジャズジャパンで取材したニッキ・パロットのステージ、行ってきました。
秋の日本ツアー、最終日となる丸の内コットンクラブ2daysです。

コットンクラブのエレガントな雰囲気、大きなスタインウェイのピアノ。
いつ来ても、ああ、ジャズクラブに来たんだと、非日常を感じます。
そこに登場したのが、肩を出した黒のワンピースを着た、ニッキ・パロットです。

歩くたび、動くたび、揺れるふわふわのブロンド。
歌っている姿が、ものすごく楽しそう。弾きはじめに、メンバーを見渡して
小さくハミングしたあとに、アハハッと笑ったり、お水を飲むときには
ワイングラスに入ったお水を手にとって「カンパーイ」とにっこり。

完璧にエレガント、それでいて気取りはなく、リラックスした印象。

彼女の歌ももちろんそうでした。

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンとか、ベサメ・ムーチョとか、
かなり誰にでもなじみのある歌をけっこうやってくれたんですけど、
今回のステージだと、洗練されていて、心にしみる感じになっていて
すごくセンスを感じました。

ニッキの歌は、妙なずりあげ、ずりさげの類がなく、ものすごく正確で
シンプル、それでいて味があるんですね。
シンプルで正確で歌心がにじみでてくる、
ちょっとだけ艶やかなんだけど、いやらしさはゼロで、美しい。
やはりこれは、ベース奏者である彼女ならではの感性が反映しているのかも。

ピアノのジョン・ディ・マルティーノ。彼のピアノがめちゃくちゃうまくて
ピアノが歌っていて、アレンジもすばらしくて、とにかく才能のある人と
いうのは知っていましたが、

演奏中に表情が豊かなこと!!!!
大口をあけるわ、目をまん丸にするわ、口を思いっきりとがらせるわ、
観客のほうを見てウインクをバシバシっと繰り返す、ちょっとびっくり(笑)
…そうだ彼は、イタリア系でしたね!!!!

終演後にお話させていただくと、「君のラストネームはヤマモトだね!
ヤマモト! 有名な名前だよ、山本山のお茶は、ニューヨークでも売ってる
からね!!」
とにかくよくしゃべる面白すぎる人で、天才的なピアノとのギャップが…
と面食らっていましたが、とっても、いい人でした。

ツアー終了後に、ニッキ以外のメンバーはニューヨークに帰るそうですが、
ハリケーンで飛行機はどうなっちゃうのでしょう。無事に帰れることを祈ります。

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Turnaround

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