山本美芽のフュージョン・ダイアリー

音楽ライター山本美芽によるジャズとフュージョンについての取材日記です。

タケスト@本厚木キャビン

タケストってユニット名知らなかったです。元TRIXのギタリスト平井武士さんと、ベーシストの須藤満さんのユニットなんですね。本厚木キャビンで、ドラムが坂東慧さんというので、でかけていきましたら、こぢんまりとした店内に70人ぐらい詰め込んでいて、大盛況!!!

コンセプトとしては須藤さんと平井さんのオリジナルを中心にということで、TRIXに入っていたおふたりの曲とか、須藤さんのソロアルバムから、「カーニバル殺人事件」なんて懐かしかったなぁ。六本木ピットインで聴いて以来じゃないかと・・・10年以上ぶり・・・いやもっと・・・かなり前の話ですね。でもまったく古さなんて感じない。ラテンに盛り上がっちゃいました。

Favor of My Friends 2003

Favor of My Friends 2003

Waking Up ?Remember the day, 2011?

Waking Up ?Remember the day, 2011?

MCを思いっきり長く、MCのうまい須藤さんが平井さんとふたりで思う存分しゃべるというのもこのユニットのコンセプトらしく。老眼が進んだとか、まあたわいもない話ですが、なぜかウケてしまう。演奏のほうは前日三島アフタービートに続く2デイズのせいなのかわかりませんが、ものすごくタイトで見事にビシっと決まっていてすごかったです。ひさびさにキレキレのフュージョンを間近で堪能。

坂東さんのドラムが耳に痛いぐらいの至近距離。スティックさばきも、ペダルさばきも、よ〜く見えました。骨太な感じとフュージョンっぽい細かさが両立していていいですねぇ、坂東さんのドラム。そして須藤さん、ベースでメロディもたくさん弾いていて、そうそうこれこれ、私にとってベースといえば須藤さんだったんで。フュージョンの聴き始めがスクェアでしたから、須藤さんのプレイが基本というか普通というか一番しっくりくるんですね〜。

キーボードは新澤健一郎さん。レトロなアコーディオンみたいなキーボード(正式名称わからず)を持って客席乱入されてました。さすがの安定感のあるプレイ。やはりキレがありますね。

1度目のアンコールが終わってもお客さん誰も帰らず、急遽、もう1曲。それがどうもリハーサルやってなかった曲らしく、平井さん、須藤さんがしゃべってる間に練習してましたね。音を出したら、タイトでばしっと決まって爽やかで躍動感があり、若干のスリルが楽しい・・・スタジオでテイク1が一番よかったりするって話よくインタビューで聴きますけど、こんな感じじゃないのかな。なんともいえない新鮮な味わいがあり、やっぱりすごい、この人たち!

しかもキャビンに集まっているお客さんたち、みなさん筋金入りのフュージョンマニアばかりとみえて、実にしっかり聴いて楽しんでいらっしゃいます。おつきあいで来た人はほぼゼロ。このディープな空間。・・・いいわぁ。

その昔六本木ピットインでたくさん開催されていたマニアックなフュージョンのライブと、ほとんど同じ空気でした。シンプルに、聴きたい人と演奏したい人が集まって、狭い場所でとてつもなくディープに、本音で、そして演奏は全身全霊で盛り上がる時間。やっぱりこれが原点だよね。

と思ったら、終演後、昔いっしょに六本木ピットインに通っていた頃、ニフティサーブのフォーラムで知り合って仲良くしていたライブ友達3人が声をかけてくれました。お互い15年ぶりぐらいなので、わからなかったんですが、むこうがおそるおそる「美芽さん?」と声をかけてくれて。いや〜うれしかったなぁ。やっぱりお気に入りのミュージシャンがライブハウスに出るのを追いかけて至近距離で聴く。これ基本!!! ちなみに「昨日三島アフタービートに来た人」といわれて手をあげていたお客さんが数名いらっしゃいました。ひえ〜負けました。って競争じゃないですけどね(笑)