山本美芽の音楽ライター日誌

アーティストの取材執筆記録です。

斎藤守也 小さき花の音楽会 vol.3

斉藤守也さんの「小さき花の音楽会 vol.3」へ。
ゲストは、谷本賢一郎さん。


フックブックローの歌を歌っているかたです。

 

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愛知県芸術劇場小ホール 立派な会場!でも最前列にマットエリアがあって、第1回、第2回横浜のあーすプラザと似た構造です。
前半、守也さんソロ
ヤマハのフルコンで聞き応えありました。オニヴァにしても小さき花の詩にしても1音ずつよく鳴ってるー。リズムがいい。最近よく聴いた曲ばかりでしたが、左手の伴奏はこうやってるのか、、と分析モードで聴いていました。
後半、守也さんとタニケンさんの共演。
タニケンさん なんて優しく語りかけてくる声なの、、、(泣)
フックブックローの歌を歌ってくださり
初めてテレビで聴いたときの衝撃が蘇りました。

「おべんとう」という歌では隣の人と手遊びしてしまった(笑)
歌伴の守也さん、、素敵です。初めて拝見しました。
歌の力はすごい。
「幸せなら手を叩こう」、ピアノでメロディを弾いても声にはかなわないな、、、
全部タニケンさんが持っていった感じにはならなくて、それには慎重なプログラムというかバランスがあったのかなと思います。歌手の力ってすごいんだな、、

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でもふと思い出した。
昨年の11月のバリアフリーコンサートで、クリスマスソングをたくさん弾いてくれて、
「SNOW」を雪の模様みたいな照明で聴いて、
響きが素敵で、物語の中に入り込んだような錯覚があって。クリスマスってこんなにロマンチックで胸が踊るものだったのに完全に忘れてた、、自分の忙し過ぎる人生と欲張りすぎる性格が音楽的じゃないかも、どうしてこんな風になっちゃったんだろうと帰りの電車で涙が止まらなかった。それぐらい引き込まれてしまった。、、
というのとは、今日はまた違う、優しさやあったかさに包まれる時間でした。
アンコールのピアノソロ「グローリーモーメント」が染み込んでくるように優しかった。
ピアノソロと、歌が入るのでは、そしてもちろんアーティストによっても違うけど、タニケンさんとのコラボならではの空気感だったということかな。

 

私も細かいこと気にしないで、
タニケンさんみたいにニコニコして歌ってたら、周りの人を少し幸せにできるかな、、
そんな風に思えた素敵な声でした。

 

「心のバリアフリー」と守也さんはプログラムに書いていました。コンサートとしては、障害のある方も参加しやすい、という意味がメインだったと思いますが、

そこにつながるのは、心の余裕みたいなものかな。

いまって、余裕は、なかなか意識して作る、大切にしないと手に入らない気がします。余裕って目に見えないけれど、すごく大切。音楽的になれるかどうかもそこが関係してくる。目に見えない余裕を大切に確保することが、心のバリアフリーにもつながるんじゃないかな、

ギリギリにならないように。

余裕があってこそ、タニケンさんや守也さんが作っていたあの優しい空気感につながるものが出てくるのでは。

 

コンサートの趣旨と合っているかわからないですが、私にとって守也さんのバリアフリーコンサートは、毎回勝手に自分の音楽や生き方を見つめ直す貴重な機会になっています。音楽の本質、生きることの本質みたいなものが見える時間だからかもしれない。


守也さんとタニケンさんは、名古屋の病院でそれぞれ訪問演奏をしていたことで知り合って意気投合して今回の流れになったそうです。

 

いいなぁ。

 


10月にはまた横浜でバリアフリーコンサートがあるそうで。
また行きたいです。