山本美芽の音楽ライター日誌

アーティストの取材執筆記録です。

国立音大ジャズクリニック クリスチャン・マクブライド&ジェフ”テイン”ワッツ 2012年9月10・11日

ジャズジャパンの10月売りの号、国立音大で行われたクリスチャン・マクブライドと、ジェフ”テイン”ワッツの
レポート、4ページいただいて、たっぷりレポートを書きました。

このふたりは、小曽根真さんの新作トリオでツアーのため来日していて、土曜日にちょうど東京ジャズで
演奏を聞いて、月曜日に国立に行ったら、クリスチャン、そして通訳の小曽根さんが登場。
国際フォーラムのはるかかなたにいたふたりが、間近にいます!!

詳細はレポートに書きましたのでここには書きませんが、聴きながら、ひたすらクリスチャンって
凄い音楽家なんだなと恐れ入ってました。クリスチャンって私とほとんど同じ年で、40ちょっと。
まだ若いんです。しかし自分のビッグバンドでグラミー賞もとっていて、そのキャリアはもうそうそうたるもの。
彼のアルバム、何枚か持っていまして、とんでもなく上手いことは知っていましたが
ちょっとジャケット写真が、怖いっ(爆)と思っていたんです、正直なところ。
ところが間近に接してみると、演奏はもちろん、しゃべり方も態度も非常に優しくて、
どんなときも、相手に耳を傾けるオーラがすごく出ていました。

東京ジャズでエレキベース弾いていたけれど、あれは借りた楽器? と尋ねてみたら
やっぱりそうだと。いい楽器が借りられてラッキーだったよ、とのこと。
クリスチャンのエレキベースの演奏が聴けて私はすごく嬉しかったと伝えたら
あのセッションでは、Makotoのハモンドオルガンが聴けて嬉しかったよ、と
クリスチャン。ぜんぜん怖くないところか、すごく親しみやすい人でした。  

この日、小曽根さんは大教室にあったスタインウェイを弾いていましたが
「スタインウェイ弾きにくいな」といって、鍵盤をあげてペダルをあげたのにまだ
残響が鳴っている様子をやってみせました。確かに、うわん、と音が残っている。
鍵盤もペダルもぜんぶ触っていないのに。教室にはほかにも立派なグランドピアノが
あって、ヤマハもあったのです。翌日のクリニックに行ったら、ヤマハになっていて
「ヤマハ弾きやすいね」といって音をうわんと鳴らして、ペダルと鍵盤をあげた
ら、確かにぴたっと静寂が。離鍵が命、というスタイルで弾くならば、確かにヤマハのほう
がやりやすそうです。でも、結局スタインウェイで弾くときは、レガートを多用した
ちょっとヨーロピアンな流れるようなスタイルに小曽根さん、切り替えていましたね。
あれはあれで、素敵でした。ピアノに合わせて、一番映える弾き方に、瞬時に切り替える
あの反射神経、耳のよさ、憧れます。

翌日はドラムのジェフのクリニック。こちらはかなり高度で、いろんなラテンのリズムパターンが
たくさん出てきて、すごかったです。則竹さん神保さんの追っかけ活動の一環で
ドラムの教則ビデオを見まくって、ドラムクリニックによく通っていたのが役立ちました。
この日のことで記事に書けなかったことといえば、本田雅人さん、塩谷哲さん、中川英二郎さん
をはじめとして、ミュージシャンがたくさん来ていたことでしょうか。

原稿の最後に、小曽根さんからもコメントいただき、小曽根さんから原稿チェックの際には
おほめの言葉をいただいたので、一安心です。

素晴らしいクリニックでした。ジャズプレイヤー、リスナーはもちろん、クラシックのピアノ弾き
の皆さんにも、ぜひおすすめしたい内容です。

JAZZ JAPAN Vol.27

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