山本美芽の音楽ライター日誌

アーティストの取材執筆記録です。

ムジカノーヴァ斎藤守也「バリアフリーコンサート」インタビュー

10月号のムジカノーヴァでは、バリアフリーコンサートについて、斎藤守也さんのインタビュー記事を作成しました。

 

息子さんが生まれて新生児集中治療室に入り、それから、施設や病院で演奏するようになるまでの心境の変化、そこからバリアフリーコンサートの実現までのお話です。

 

改めて、音楽の持つ力について考えさせられるインタビューでした。

 

1回目のバリアフリーコンサートに伺ったとき、まず会場の風船、ピンク色の可愛い照明、まるでお花畑に迷い込んだようなステージにびっくりしました。ピアノのすぐ前にはマットフロアがあって、座っているのがしんどくなった人、お子さんは寝そべって聞けるんです。車椅子席も一番前にいっぱいある。後ろじゃなくて。子供たちもたくさん来ていて、マナー違反にならないか叱られるみたいな空気はなくて、好きなときにトイレに行っていい。

童謡メドレーだから子ども向けかなぁと思った「カッコいいメドレー」のカエルの歌は、私が取り組んでいる「CHASE」の伴奏パターンで、痺れるほどカッコよくて目が点になりました。何、このグルーヴ感。やってくれるな〜、、

静かな曲「小さき花の詩」では、みんな不思議なくらい集中して聴いていて、静寂に、皆の「聴きたい」という意思が充満していました。

 それから力一杯手拍子して、、あれ、気がつくと、子どもたちや車椅子のかたとまったく一緒に盛り上がってました。ぐっときましたね。

あ、こういうことか、これか。これがやりたかったんだな、なるほど、確かにね、と納得して帰ってきました。

 

開催前の告知では、会場近隣のピアノの先生方にチラシ配りの協力をお願いしました。私は横浜でセミナーを長くやっていたので知っている先生がたくさんいるのです。

障害のある生徒さんが実際に会場に行きましたよ、という先生も何人もいて。

「すごかった!いっぱい練習したら、守也さんみたいにカッコよく弾けるようになるかなぁ」とレッスンのときにお話ししたとか。

 

11月10日に横浜で、第2回のバリアフリーコンサートがあります。私も伺う予定です。

 

ムジカノーヴァ 2018年 10 月号 [雑誌]

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